横川啓大のブログ

【相続・事業承継・不動産・保険】のことでしたら、まず横川まで

会ったこともないし、会いたくないもない人と…

 

 

 

 


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「Aさん、最近マンション買ったんだってね。」

「うん、家賃と比べてローンの返済額もそんなに変わらないし、万一ご主人が亡くなっても持ち家ならそのまま住めるしね、って言ってたよ(笑)。」

「そうだよね、ローンに生命保険がセットでついてるもんね。 ところで、もしご主人に万一が起きた場合、

 ローンの支払いはなくなったとしても、最悪そのマンションに住めなくなる可能性もあるよ。

 「???、どういうこと?」

 

Aさんは数年前、ご主人Bさんと結婚、子宝には恵まれていないが幸せな生活を送っていて、最近、念願のマイホームを手に入れました。

ご主人のBさんは再婚で、前妻Xさんとの間に小学生のお子さんYさんがいますが、Yさんは前妻Xさんが引き取っています。

もちろん、AさんはXさんともYさんとも会ったことはありません。

 

「ご主人のBさんが亡くなった場合、マンションって誰のものになると思う?」

「それは、奥さんであるAさんでしょ」

「だよね、でもBさんの場合、遺産の相続人はAさんのほかに、

 実は前の奥さんとの間のお子さんも相続人になるんだよね

 だから、マンションの名義変更をするために、前のお子さんや奥さんと話し合いが必要になるかもしれない。」

「そうなの? でもお子さんの親権は前の奥さんにあるし、Aさん夫婦には関係ないじゃん。」

「うん、親権は前の奥さんにあって前の奥さんとの離婚が成立してても、お子さんがBさんのお子さんであることに変わりはないから…。」

「そんなぁ、前の奥さんやお子さんなんて、マンションに全然関係ないじゃんね。 あ、でもBさんに遺言を書いてもらったらどうなの? 遺言ってすごく強いって聞いたことあるよ」

遺言はありだよ。 まず、遺言がないとAさんとお子さんYさんの取り分は1/2ずつで、今のマンションや遺産を、AさんとYさんで分け合うことになる。」

「ふむ」

「でも、そんな話し合いをYさんや前の奥さんのXさんとするのはAさん的には大変だろうし、ご主人との大切な思い出の財産を、Aさん的には赤の他人であるYさんと分けあうってのもビミョーだよね。」

「そうだよね」

「だから、『遺産は全部Aさんに』って内容の遺言をご主人に書いてもらうのはあり。 だけど遺言があれば万事OK、ってわけでもない。」

 

「そうなの?どうして?」

遺留分って聞いたことある?」

「うーん、なんとなく」

「今回のケースだと、たとえ遺言でご主人Bさんの遺産をすべてAさんが受け取ったとしても、Yさんは、法定相続分である1/2のそのまた半分の1/4をもらうことができるのね。 これが遺留分。 」

「そーなんだ」

「んで、遺留分減殺請求っていって、YさんはAさんに遺留分をくれ!って言える権利があって、そう言われたらAさんはYさんに遺留分を渡さなきゃいけない。 仮にマンションが2000万円だとすると、その1/4の500万円を、全然知らない前妻とのお子さんのYさんから請求されたら、支払わなきゃならないってこと(>_<)」

「500万!大きいねー」

「だよね(>_<)。 ありえないとは思うけど、もし万万が一、ご主人が事故や病気で急死でもしたら、500万円どーすんの?ってことだよね💦」

「そーなのよ」

「毎月2万円貯金したとしても、500万円貯まるまで約20年。 その間にご主人に万一があったら?」

「困っちゃう…」

「もうお分かりだと思うけど…」

 

 

これ、実際に最近LINEでやり取りした話です。

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この話、Aさん夫妻にお子様がいらしても同様の問題が起こりえますし、

お互いに初婚であっても、お子様がいらっしゃらないご家庭で似たようなケースが起こることもあります。

あとで困らないように、

まずは「どのような問題が起こりうるか」ということを、可能な限り想定しておく

ことが大切かと思います。